2022.3.9
「今想うこと…」~幼少期の過ごし方がその後の人生に与える影響~
新型コロナウイルスが私達の生活に影響を与え続けている一方で、ロシアによるウクライナ侵攻について連日報道されるニュースを見る度に心が痛みます。
世界中の国々が経済を発展させ、国家による差はあるものの、技術革新等によって便利な世の中となり、更に人々が世界中を自由に行き来し、インターネットを通して繋がり合うことが出来るグローバルな社会となったことで、人種や文化の垣根を越えて人間同士が幸せな人生を歩めるのが現代社会です。そのような時代になぜ戦争が起こるのでしょうか…。本来助け合うはずの人間同士が、なぜ争わなければならないのでしょうか…。建物等が次々と破壊され、直接的には関係のない人々が命を落としています。更に幼稚園にも着弾し、教員が怪我を負いました。現在も恐怖心を抱きながら、地下シェルターに身を潜めている幼い子ども達のことを想うと胸が痛みます。そして、万が一この状況が日本の札幌で起きていたことを想像すると悲痛な思いです。
人間は一人ひとり感情を持っています。感情は他者と同様なこともあれば異なることもあります。しかしながら、あらゆる感情が全く同じということはあり得ません。例え親子や夫婦であっても異なることがあるでしょう。“感情”と“感情”が異なるため、多かれ少なかれ人と人の衝突が起こります。この度のロシアとウクライナの問題は、専門家ではないので真相は分かりませんが、個人的には感情の相違から生まれた悲しい争いだと思います。
子ども達も園生活の様々な場面において一人ひとり異なる感情を抱きます。そして、感情を思うようにコントロールすることが出来ず、時には友達を傷つけてしまうことも少なくありません。しかしながら子ども達はその度に友達の感情を知り、自分の感情をコントロールしようと葛藤することで、自分自身の感情を変化させ、他者には多様な感情があることを学んでいきます。そのような感情の育ちを支えていく役割と責任は私達大人にあります。喜びや悲しみの感情に対して、優しく包み込むように守ってもらったり受け入れてもらったりした体験の積み重ねから、心の安定と強くて逞しい優しい心が育まれていくでしょう。
未来の社会で今回のような惨劇が生まれないよう、園生活や家庭での体験を通して身に付いた、感情表現とコントロールする力を大人になる過程の中で更に磨き上げ、やがて訪れる大人社会の中で互いに助け合いながら幸福な社会を構成する一員として人生を歩んでいくことを心から願います。
子ども達の“心”を育てるのが幼児教育です。その責任の重さを痛感することしか出来ない自分の無力さを感じながらも、未来の社会で同じような争いが起きないよう、目の前の子ども達の心を丁寧に育てる営みに力を注いでいきたい…と改めて痛感しています。